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構造色とは: 2. 構造色の発色原理
2. 構造色の発色原理
構造色は,光の波長程度に微細な構造,特に周期的な構造をもつことによって発色しますが,構造の違いによって発色原理がことなるいくつかのパターンがあります. ここでは,大まかな構造色の種類を見ていきます.
2.1 構造色の種類
構造色を発生させる微細構造には,大まかに,図2-1に示すようないくつかの種類があります.
図2-1 構造色を発現する周期構造
(a) 基本的な薄膜構造の干渉: シャボン玉や油膜のように,薄膜の厚さが波長程度の場合の干渉による発色です. 「3. 単層膜の干渉」で干渉による発色のしくみを説明し,実例を紹介します.
(b) 厚さ方向の周期構造(多層構造)の干渉: 貝殻の真珠層やタマムシに見られる発色は,多層膜干渉によるものです. 「4. 多層膜の干渉」で実例を紹介します.
(c)面内方向の周期構造の回折: CDやDVDを光にかざすと見られる虹色は,回折によるものです. 「5. 回折」で回折による発色のしくみを説明して実例を紹介します.
(d) 3次元的な周期構造の干渉・回折: 複雑な色変化するオパールの遊色は,3次元周期構造によるものです. 「6. 複雑な構造が作る構造色」で実例を紹介いたします.
(e) レイリー散乱,ミー散乱: 一般的には,レイリー散乱,ミー散乱による発色を構造色とは分類しませんが,微粒子によって色が付くという観点で紹介します. 青空が青がレイリー散乱,雲の白はミー散乱であることは,よく知られています. 「7. レイリー散乱,ミー散乱」では,青空や白い雲以外の例も紹介します.
(f)円偏光選択反射: 甲虫の中には,右回り円偏光と左回り円偏光で全く異なる反射をするものがあります. 「8. 円偏光選択反射」では,何種類かの甲虫の例を示します.
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